近所で道路の拡張工事があり、周囲の家は土地収用が決まりました。
土地収用とは、公共事業が必要な土地を、国や地方が地主から取得することです。
でも我が家は、対象外でした。
わずか数メートル、計画から外れていたのです。
周囲の家は、どんどん立ち退き、解体工事が始まりました。
すぐ側で家の解体が進むので、その騒音と振動は凄いものでした。
特に隣のビルの解体の時は、ひどかったです。
大きな重機が、我が家より上で解体工事しているのですから。
更地になった土地では、すぐに道路の拡張工事も始まりました。
昼間の工事の騒音は、耳栓が必要なほどです。
テレビの音なんて、まったく聞こえません。
また振動は、まるで地震のようでした。
窓ガラスがビリビリ揺れ、家具も揺れました。
しかもそんな状態が、日中何時間も続くのです。
その当時、両親は退職していたので、日中は家にいたし、
私も自営業なので、在宅で仕事をしていました。
だから工事の騒音と振動のストレスは、相当なものでした。
昼間は振動で、パソコンも使えません。
あまりの振動で、ハードディスクが壊れるかもしれないからです。
それほど酷かったです。
耐え切れずに、何度も家族で外出したものです。
特に用事はなかったのですが、工事が終わるまでの時間つぶしです。
工事の埃(ホコリ)も凄かったですよ。
夏場でも窓が開けられずに、だいぶ苦労しました。
暑くて暑くて、熱中症になりそうなくらいでした。
それでも窓は開けられない。
ホコリがひどいので、洗濯物も外には干せません。
仕方なく夜に洗濯するのですが、乾かないので、乾燥機を使います。
だから電気代にも影響がありました。
道路の拡張工事には、新しい橋の建築工事も含まれていたので、
辛い日々が、長期間続きました。
1年以上は、このような状態が続いたと思います。
工事の振動による、我が家への影響も心配です。
地震のように揺れるので、必ず影響があるはずです。
「ただでさえ老朽化が進んでいるのに・・・」
「ひび割れや、家の傾きはないのだろうか・・・」
心配事が尽きません。
このように、我が家とは無関係な工事に、長期間ストレスが溜まり続けました。
せめて我が家も、土地収用の対象なら、少しは我慢できるのに。